【レビューあり】スチールケースThink(シンクチェア)を徹底解説
2021.08.24 更新

1.はじめに
1912年アメリカ・ミシガン州のグランドラピッツで誕生したオフィス家具メーカー、Steelcase(スチールケース)。
1914年に製作したスチール製のごみ箱でその名が知られて以降、数々の先進的オフィス家具により、オフィスの常識を変えてきました。100年を越える歴史を持つスチールケースには、長年愛され続けるロングセラー商品が多数存在します。
今回は、そんなスチールケースの中でもおすすめのオフィスチェア、Think(シンク)をご紹介します。
2.アップグレードされたThink(シンク)
シンクについてネットで調べると、「ニューシンクチェア」「シンクチェア2」という言葉を見かけます。しかしこれらは実際の商品名ではなく、シンクがリニューアルされた後の新モデルに該当します。
2004年にはじめてシンクが発売されてから、働く環境は変化し続けてきました。そこでシンクも時代に合わせてアップデートすべき、というデザイナーの考えにより2017年にリニューアルしたモデルが発表されたのです。
実はこのリニューアルは改良されなかった部分がキャスターのみ、というエピソードを持っています。すべての部品を一から見直した結果、より快適な座り心地の椅子へと進化を遂げました。
中でも大きく変わった点は3つ。どのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう!
旧モデルと新モデルの違いは?

①背もたれ
新モデルの背もたれには、フレクサーと呼ばれる樹脂ワイヤーが装備されています。旧モデルでは細いワイヤーが等間隔に20本並んでいました。一方で、新モデルでは少し太くなったワイヤーが15本並んでいます。ワイヤーは腰回りに集中するような間隔で配置。腰へのサポートが増えた設計です。

②アーム
可動式の肘は旧モデルにも搭載されていましたが、新モデルではその可動域がさらに広くなっています。範囲が広がったことにより、さまざまな体格や姿勢に対応するようになりました。操作感も良く、スムーズな動作をするように改善されています。

③座面
どちらのモデルも座面はクッションになっていますが、厚みや構造が異なっています。新モデルではクッションを縦に分割するようにスリットが入っています。分割されていることで、人によって異なる身体の形にフィットしやすい、という点がメリットです。
3.シンクの機能
LiveBack™(ライブバック)システム

背もたれのフレクサー(樹脂ワイヤー)はライブバックシステムと呼ばれ、スチールケース独自の機能です。
フレクサーがしなやかに変形するため、背中の形に沿ってフィットします。身体の動きにも自然に追従するので、ストレスフリーに体勢を変えられます。
腰を支えるランバーサポートにはスプリングが内蔵されており、姿勢を変えても最適なサポートをします。
体重感知メカニズム

この機能は 座る人それぞれの体重に合わせてリクライニングの強さが変化する機構です。
身体の大きな方は急激に倒れることがないように固く、小柄な方は少ない力で倒れるようにやわらかく動作します。
リクライニングの範囲を固定し、4つのポジションから選んで設定します。この操作は座面下のレバー1つで調節できるので、簡単でわかりやすいのがポイントです。
疲れにくい座面クッション

座面には、適応力の高いクッションを使用。身体のラインに合わせて的確にサポートします。
座面の前部はやわらかく曲がる仕組みです。大腿部圧迫による座り疲れ、足のむくみを防ぎます。
座面の奥行の調節も可能なので、誰でも最適な着座姿勢をとれるのです。
4.シンクのバリエーション
せっかくシンクを買うなら、好きな色や必要な機能を揃えた仕様が欲しいですよね。ここではKagg.jpでシンクを買う際に、選べるバリエーションについてご説明します。
張り地・カラー

背もたれの張り地は3Dニットとクロスの2種類があり、それぞれ選べるカラーの種類が変わります。
3Dニットとは一般的にいうメッシュのことで、通気性の良さと透け感のある見た目が特徴です。体圧分散にも優れた機能性の高い張り地なので、長時間デスクワークをする方におすすめします。
一方クロスは布の張り地で、カラーバリエーションが多いです。3Dニットに比べてお手頃な価格なので、コストを考えるならクロスがおすすめです。
カラーについては、3Dニットで8色、クロスで18色がラインナップ。背座同色という仕様のため、背もたれを3Dニットにした場合は同じ色のクロスが座面に張られます。
個人で購入する方に人気なのは意外にも鮮やかな色。ビビットカラーはお部屋のアクセントになるので、思い切って選んでみるのもいいかもしれません。
アーム

シンクはアジャスタブルアーム、固定アーム、肘なしの3つの選択肢があります。
アジャスタブルアームは4方向(上下・前後・左右・角度)の4方向に動く機能を持っています。ユーザーの体型や操作するデバイスによって、好きな位置に調節できる肘です。
対して固定肘は調節機能がまったく無いものです。邪魔と感じる方は肘を付けないという選択もあります。
腕を適切な高さに置くことで、肩にかかる負担が軽減し肩こりの防止につながります。
ランバーサポート

内蔵されたスプリング(ばね)によって、ユーザーの動きに追従するという特徴のランバーサポートです。
ユーザーが姿勢を変えると内部のスプリングが動きに追従します。柔軟に動作するので腰への当たりが強すぎず、適切な力で腰をサポートする機能です。
シンクのランバーサポートは上下に調節でき、さまざまな体格の方に対応します。両サイドにはハンドルが付いているので、座りながらでも簡単に操作可能です。
カスタマイズをする際に可動式か固定式のどちらかを選べますが、どちらも価格は変わらないので可動式にしておけば間違いありません。
5.スタッフがレビュー!シンクの座り心地は?
ここまでシンクについて説明してきましたが、実際はどのような座り心地なのでしょうか?そこで、Kagg.jpスタッフによるシンクの試座レビューをお届けします!シンクを検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
スタッフが座った仕様はこちら
シンクチェア 3Dニット・アジャスタブルアーム・可動ランバーサポート(465A300PAM)
私がシンクに座って最初に感じたのは、リクライニングの滑らかさです。体重感知システムによって、力を入れなくても自然に背もたれが倒れます。リクライニングの強さを調節しなくてもちょうどいい角度に倒れてくれるため、とても楽だなと思いました。
座る前は、背もたれのワイヤーがデコボコして気になるかなと思っていました。しかしデコボコした感触はまったくありませんでした!
体勢を変えたり動いたりしても背中へのフィット感が損なわれません。身体を包むやわらかさとしっかり支える力のバランスが良く、とても心地よかったです。
ランバーサポートも驚いたポイントの1つです。一見固く変形しないように見えますが、座ってみると背中の形に合わせてしなるように感じました。内蔵のスプリングが伸縮することで、ちょうどいい強さで腰をサポートしてくれます。操作感も良く、簡単に調節できました。
アームは4方向に動かせる上、可動域の広さを感じました。すべて後ろにさげるとしっかり机に近づけます。
机にぐっと近寄って作業ができるので、机上の資料や画面が見やすく、首が前のめりになりません。私はよく首だけが前に出てしまい、姿勢が悪くなりがちなのです。姿勢の崩れを防げるのは嬉しいポイントだと思いました。
シンクはユーザーの動きを妨げず、正しい姿勢をサポートする椅子でした。長時間の使用にぴったりだと思います!
スチールケースは東京にショールームがあります。チェア選びは実際に座ってみることがとても重要です。シンクを検討している方は、ぜひショールームでお試しください!
※新型コロナウイルス感染拡大予防のため、各ショールームの営業体制が通常と異なる場合がございます。
6.おわりに
今回はシンクについてご紹介しました。スチールケースを代表する高機能チェアであることがわかりましたね。長時間座っていても快適な椅子なので、この機会にぜひ検討してくださいね!